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スクロール連動・動くUIもOK|WordPress対応のアニメーション実装
スクロール連動・動くUIもOK|WordPress対応のアニメーション実装
「WordPressはCMSだから、複雑なアニメーションには向かないのでは?」という相談を受けることがあります。
結論から言えば、正しい設計と最小限のコードで、スクロール連動の演出も、
ホバーやクリックに反応するマイクロインタラクションも、WordPress上で十分に実現可能です。
重要なのは、見た目の派手さより“伝える目的”を先に定義し、
ブロックエディタ(Gutenberg)で編集しやすい仕組みまで含めて設計すること。
この記事では、デザイン会社の視点で、アニメーション対応のWordPress実装をわかりやすく整理します。
WordPressでも“動くサイト”は十分に実現できる
WordPressでアニメーションを行う際にネックになるのは、実装そのものではなく、公開後の運用です。
更新のたびに開発者がコードに手を入れるのでは、スピードもコストも合いません。だ
からこそ、テーマ側で基盤(CSS・JS・アクセシビリティ)を整え、
ブロック側で「どこで、どのタイミングで、どの程度動かすか」を編集画面から調整できるようにする。
これが“動き”と“運用性”を両立する鍵です。
スクロール連動アニメーションの設計ポイント
スクロール連動は、“読み進める楽しさ”と“視線誘導”を同時に叶えます。
ただし、動かすこと自体が目的化すると読みにくさに直結します。章の入口・区切り・強調したい要素など、
動きの発火ポイントを明確にし、必要最小限に抑えるのがコツです。
PCとスマホで“強さ”を変えるのも有効です。スマホは情報密度が高くなる分、
動きを控えめにし、表示遅延や誤タップを避ける設計が機能します。
実装アプローチ:CSS/JavaScript/SVG
軽いフェードやスライドならCSSのトランジションやキーフレームで十分です。
Intersection Observerで“見えたらクラスを付ける”だけの構成にすれば、ライブラリに依存せずに運用できます。
タイミング制御や複雑なシーン遷移が必要であれば、GSAPやScrollTriggerなどのタイムライン制御を導入。
ロゴやアイコンの細やかな動きはSVGやLottieが向いています。
ここで重要なのは、どの手法を選んでも「コンポーネント化」しておくこと。
再利用しやすく、壊れにくいコードは、長期運用の強い味方です。
ブロックエディタと両立する編集体験
アニメーションを活かしたまま運用チームが“自走”できるように、
Gutenbergのブロックにアニメーション関連のオプションを用意します。
例えば、発火位置、遅延、方向、距離、密度などをセレクトや数値入力で設定できるようにしておけば、
記事編集者はコードを一切触らずに演出を微調整できます。
さらに、ヒーローやカード、FAQ、CTAといった頻出セクションはブロックパターンとして登録。
誰が更新しても世界観と動きの品質が保たれます。
軽くて速いを保つパフォーマンス設計
重い“動く”サイトほど、体験価値を下げてしまいます。
画像はWebPやAVIFで最適化し、遅延読み込みを徹底。CSSとJSは必要なページだけに分割読み込みし、
インタラクションはtransformとopacity中心に。モバイルでは演出の密度を落とし、
Core Web Vitalsを損なわないように調整します。プラグインを増やしすぎないことも重要です。
機能はテーマ側でモジュール化し、外部依存は最小限に抑えると、トラブルの芽を減らせます。
アクセシビリティと“意味のある動き”
動きは飾りではなく、理解や行動を助けるために存在します。
視線を次の要素へ誘導する、押した結果を知らせて安心させる、
読み込み中を可視化して待ち時間のストレスを下げる——こうした“意味のある動き”がUXを高めます。
同時に、prefers-reduced-motion を尊重してアニメーションを軽減する選択肢を用意。
キーボードフォーカスの可視化、aria属性や代替テキストの整備も忘れずに。
見た目の体験と同じだけ、誰にでも使えることが大切です。
制作フローと運用までの伴走体制
まず“動かす理由”を言語化します。世界観の強化なのか、視線誘導なのか、CV導線の補助なのか。
目的に応じた演出プランを作り、短い動画モックやステージングで合意形成。
そのうえでテーマ実装、ブロック開発、最適化、検証へと進みます。
公開後は運用マニュアルと更新トレーニングを提供し、季節施策やキャンペーンに合わせた演出の再利用・改変を支援。
単発の“派手な演出”ではなく、継続的に成果へつながる仕組みを一緒につくります。
まとめ|表現力×運用性で“長く効く”サイトへ
スクロール連動や動くUIは、ブランドを“体感”として伝える強力な手段です。
WordPressでも、適切な技術選定とブロック設計、そして軽量・高可用なコードで、
日々の更新と矛盾しない「動くサイト」を実現できます。表現力を上げても、運用が重くなっては続きません。
私たちは、デザインの意図を保ちつつ、編集者が自走できる仕組みまで含めてご提案します。
まずは、どこで・なぜ・どの程度“動かすか”からご相談ください。
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