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作成したホームページが表示されない時に考えられる5つの要因
作成したホームページが表示されない時に考えられる5つの要因
公開直後や通常運用中のホームページが「突然表示されない」場合、原因は一つではありません。ローカル環境の問題から、DNS・SSL・サーバー・CMS構成・セキュリティまで、複数の層で不具合が起きている可能性があります。本記事では、現場で頻出する5つの主要因を整理し、各要因ごとの一次切り分けポイントと対処の方向性をまとめます。まずは“どの層で問題が起きているか”を冷静に見極めることが、最短復旧への近道です。
要因1:回線・端末・ブラウザのローカル要因
閲覧者側の環境に起因して表示できないケースです。まずは影響範囲を見極めるために、以下の基本確認を行います。
- 別回線・別端末での確認:モバイル回線/他拠点からアクセスし、社内ネットワーク起因を切り分ける。
- ブラウザ依存性の確認:別ブラウザ・シークレットモードで再読み込み、キャッシュ/拡張機能の影響を除外。
- セキュリティ製品・FW設定:社内のフィルタリングやアンチウイルスがブロックしていないか確認。
他サイトは閲覧でき、自社サイトのみ不可の場合は、以降の要因(DNS/サーバー/CMS/セキュリティ)を優先的に調査します。
要因2:DNS/ドメイン/SSL証明書の問題
ドメインの解決や証明書の問題は、サイト全体の到達性に直結します。最近の設定変更や更新期限を最優先で確認してください。
- ドメイン更新失効:更新忘れにより解決不可になるケース。Whois・レジストラ管理画面で有効期限を確認。
- DNSレコード誤設定・未伝播:A/CNAME/AAAAの変更直後は伝播待ちの可能性。TTLやレコード値を再確認。
- SSL証明書の失効・誤設定:期限切れやドメイン不一致でブラウザ警告→実質閲覧不能。再発行・再設定を実施。
- www 有無・http/https 差異:リダイレクトやURL統一の不備でループ/エラーが発生することがあります。
DNS・SSLは影響範囲が大きいため、変更履歴の記録とロールバック手順を用意しておくと復旧が速くなります。
要因3:サーバー障害・設定・リソース不足
サーバー側の状態悪化や設定不備により、500系エラーやタイムアウトが発生します。管理画面で次の点を確認します。
- 障害・メンテナンス情報:ホスティングのステータス、稼働状況アラートを確認。
- リソース枯渇:CPU/メモリ/プロセス上限/ストレージ容量/inode枯渇。
- PHP/Webサーバー設定:PHPバージョン変更後の非互換、モジュール不足、.htaccess不整合。
- キャッシュ・CDN:古いキャッシュやCDN設定が原因の表示不整合。パージ/一時無効化で切り分け。
ログ(エラーログ・アクセスログ)を取得・保存し、復旧後の恒久対策に活用します。
要因4:CMS・テーマ・プラグイン更新による不整合
WordPress等のCMSでは、テーマ/プラグインの更新や設定変更で不整合が発生しやすく、白画面や機能停止につながります。
- 直近の更新履歴を確認:更新日時・対象・変更者を把握し、発生時刻と突き合わせる。
- プラグインの一時停止で切り分け:
/wp-content/plugins
をFTPでリネームし表示回復を確認。 - テーマ切替(検証環境推奨):デフォルトテーマに変更してテーマ起因を確認。
- パーマリンク再生成・キャッシュ削除:一部ページのみ不具合時に有効。
本番直更新は事故リスクが高いため、検証環境での事前テストとバックアップ運用を推奨します。
要因5:改ざん・マルウェアなどのセキュリティインシデント
不正アクセスやマルウェア感染は、警告画面・外部サイトへのリダイレクト・不審なファイル生成などの形で現れます。疑いがある場合は拡散防止を最優先にします。
- 一時的なアクセス制限/メンテナンス化:被害拡大を防止。
- 改ざん範囲の特定:ファイル差分・タイムスタンプ・DB改変有無を確認。
- クレデンシャルの棚卸し:不要ユーザー削除・パスワード変更・2FA適用。
- クリーン復元:健全なバックアップからの復元と、原因となった脆弱箇所の是正。
復旧後は、WAF・ログ監視・更新整備などの多層防御により再発を抑制します。
まとめ|切り分け手順と再発防止の考え方
表示不可の要因は、①ローカル環境/②DNS・ドメイン・SSL/③サーバー/④CMS構成/⑤セキュリティのいずれか(または複合)に整理できます。まずは影響範囲と直前の変更点を記録し、各層での切り分けを段階的に進めることが重要です。加えて、バックアップ・検証環境・更新ルール・監視の整備は、復旧速度と再発防止に直結します。運用体制と手順の標準化を行い、安定稼働を継続しましょう。
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