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専門学校パンフレット制作|入学希望者に伝わる構成とコピーの作り方

2025.8.27大学・専門学校

専門学校パンフレット制作|入学希望者に伝わる構成とコピーの作り方

専門学校のパンフレットは、進路検討中の10代にとって“学校の人格”が最も直感的に伝わる媒体です。
単なる制度説明に終わらず、「ここで学ぶ自分」を想像できる構成とコピーになっているかが、資料請求の満足度やオープンキャンパス来校率を大きく左右します。
本稿では、現場で実効性の高かったテンプレートと運用ノウハウをもとに、構成(ストラクチャ)コピー(言葉)を中心に制作のコツを整理しました。

誰に何を届ける?(ターゲット/ペルソナ設計)

  • 主要ペルソナ:①高2・関心探索期 ②高3・比較検討期 ③保護者 ④担任/進路指導。
  • 意思決定要因:学べる内容、就職・資格実績、先生の指導力、通学しやすさ、学費/奨学金。
  • 媒体役割:パンフ=「共感と理解」、Web=「最新情報と詳細」、OC=「確信」。

冒頭数ページで“全体像→強み→行動(OC/資料請求)”の順に、ペルソナの不安を解消する導線を敷きます。

パンフの目的とKPI(役割定義)

  • 目的:志望形成の後押し(比較軸の可視化)と、行動の促進(OC/資料請求/出願)。
  • KPI:OC予約率、資料請求→来校転換率、同封チラシQRのCV、保護者読了率。
  • 評価方法:QR/短URLで学科別に計測、Webと同一タグで効果比較。

基本構成テンプレート(16P/24P)

16P例(A4/中綴じ)

  1. 表紙(タグライン+ビジュアル)
  2. 学校の強み3つ(設備/連携/就職サポート)
  3. 学べる領域マップ(全体像)
  4. キャンパス紹介(写真+一言キャプション)
  5. 学科紹介①(学べること/カリキュラム/作品)
  6. 学科紹介②(資格/就職/進路データ)
  7. 学生インタビュー(1日の流れ)
  8. 教員メッセージ(指導方針)
  9. 卒業生ストーリー(就職先/仕事のリアル)
  10. サポート(奨学金/学生寮/キャリア)
  11. 学費/奨学金(早見表+QR)
  12. 入試情報(方式/日程/出願条件)
  13. オープンキャンパス案内(カレンダー)
  14. アクセス/キャンパスマップ
  15. FAQ(迷いを解く10問)
  16. 裏表紙(資料請求・OC予約のQR/連絡先)

24P例は上記に「領域別の作品集」「実習・産学連携の事例」「海外研修/コンテスト戦績」を追加。

学科ページの構成とコピー例(型とサンプル)

  • 見出し(H1):「◯◯を武器に、就職で選ばれる人材へ」
  • 導入(80–120字):学べることを“結果ベネフィット”で要約。
    例)「基礎から最短で実務へ。現場課題と連動した演習で、卒業時に“できる”を約束します。」
  • 3つの強み(各40–60字):カリキュラム/設備/連携を短文で。
  • カリキュラム早見:1年次→2年次→実習→成果物(図解)。
  • 資格/就職:取得目標+合格率/内定実績(最新はQRでWeb詳細へ)。
  • 学生の1日:時間割+写真4点+感想一言。

サンプルコピー:
「はじめの一歩から“現場目線”。課題はすべて業界ヒアリングをもとに設計。授業のたびに、履歴書に書ける成果が増えていきます。」

写真・図・実績の見せ方(撮影ディレクション)

  • ショットリスト:手元の作業アップ/講師の指導/笑顔の対話/成果物のビフォー→アフター/集合/外観。
  • 置き写真:見開き用に水平広角+余白多め(キャッチや実績を載せやすい)。
  • 図解:資格取得フロー、就職支援の流れ、産学連携の関係図を1ページ1図で。
  • 数値の扱い:「◯◯%」は出典・対象年度を脚注に。古い数値はQRで最新へ。

キャッチ/ボディ/CTAの書き分け(コピー作法)

  • キャッチ:ベネフィット+根拠。「最短でデビュー」ではなく「現場課題×週2実習で、最短でデビュー」など。
  • ボディ:疑問→解答→証拠の順。専門用語は図解か注釈で補う。
  • CTA:各セクション末に小さな誘導。「詳しいカリキュラムはQR」「OCで体験授業」。
  • トーン:主語は“あなた”。誇張を避け、具体(回数/時数/事例)で語る。

ミニCTA例:「作品の講評を受けてみませんか?
― 次回OCで体験講座を開催(QR)」

体験ストーリーの作り方(学生/教員/卒業生)

  • 共通設計:選んだ理由→学びの転機→成長の証拠(作品/資格/内定)→次の目標。
  • 学生:「1日の流れ」「課題の工程」「役立った授業ベスト3」。
  • 教員:指導方針/評価観点/卒業までに伸ばす力。
  • 卒業生:職種/仕事内容/在学中の学びとの接点/ポートフォリオへのリンク(QR)。

誤解ゼロの入試/学費ページ(表記と注意)

  • 年次の明記:「2026年度 入試情報」。過年度は別ページにアーカイブ。
  • 表記統一:用語/単位/金額のルール化。免除条件は図表で。
  • FAQ:よくある誤解(併願/出願資格/提出物)を10問以内で簡潔に。
  • 最新性:本文はパンフ、詳細・変更はWebへQRで誘導(更新日を明記)。

デザインとトーン&マナー(ブランド整合)

  • ビジュアル言語:色/書体/余白/写真トーンを学校全体のブランドと統一。
  • 読みやすさ:見出し階層を一定に、段落は短く、箇条書き中心で。
  • アクセシビリティ:UDフォント検討、コントラスト確保、注釈の文字サイズ配慮。

WordPress/WEB連動(QR/LP/計測)

  • QR設計:学科別LP、OC予約、作品ギャラリー、学費詳細へ。短URLで紙→Webの計測を統一。
  • 同期運用:パンフの章立て=Webのメニュー構造に合わせ、迷いを減らす。
  • 二次活用:パンフPDF軽量版(リンク埋め込み)をWebに掲載、SNS用に短尺動画を同時制作。

制作スケジュールと校正フロー(短納期対応)

  1. Day 1–3|要件定義:目的/KPI/目次/撮影日/出演許諾を確定。
  2. Day 4–8|撮影&取材:キャンパス/授業/人物/作品。簡易インタビュー同時進行。
  3. Day 9–12|初稿:表紙案+中面2〜3案、コピー初稿。
  4. Day 13–17|校正①→②:事実確認、表記統一、写真差し替え。
  5. Day 18–20|最終調整・色校:用紙/特色、プリフライト。
  6. Day 21–24|入稿・納品:印刷+Web用PDF/画像書き出し。

校正は「寄稿者 → 編集 → 管理者」の3段階。赤字ルール(色/記号)を統一して往復を減らします。

印刷仕様と入稿チェック(トラブル防止)

  • 色管理:CMYKプロファイル統一、特色の有無、用紙テスト。
  • 画像:350dpi、塗り足し3mm、リッチブラックの使い分け。
  • プリフライト:リンク切れ/フォント埋め込み/オーバープリント確認。
  • 版管理:PDFファイル名に_YYYYMMDD。差分表を残す。

よくある失敗と回避策

  • “主語が学校”問題:“私たちは〜します”より“あなたは〜できる”へ。→ 読者主語で書く。
  • 情報過多:見開き1メッセージ。詳細はQRで深掘り。
  • 古い実績の流用:年度と出典を必ず明記。最新はWebへ誘導。
  • 撮影の準備不足:モデル確保/代替日/持ち物リスト/同意書を事前に。

まとめ/まずは目次と撮影日を決める

“伝わるパンフ”は、構成の論理言葉の具体でできています。
ペルソナの不安を順に解消する目次と、学校らしさを映す写真と言葉を用意できれば、志望形成は大きく前進します。
あとは、Webと一体で運用し、最新情報への導線を絶やさないこと。これが成果に直結する秘訣です。

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