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学部・学科ページのデザイン戦略|“トビラ”で始まりを伝えるビジュアル構成
2026.9.4学校広報・学校制作
大学のWebサイトを訪れた受験生が、特に時間をかけて見るのが学部・学科ページです。
どのようなことを学べるのか、どんな授業があるのか、卒業後はどのような仕事を目指せるのか。受験生は学部・学科ページを通して、自分の進路と大学での学びを重ね合わせようとします。
しかし、カリキュラムや資格、就職実績を順番に掲載するだけでは、内容は伝わっても、「ここで学んでみたい」という気持ちまでは生まれにくいものです。
そこで大切になるのが、ページの最初に置く“トビラ”となるビジュアル構成です。
この記事では、学部・学科ページの入口で何を伝えるべきか、受験生の興味を深めるデザインと情報設計のポイントを解説します。
学部・学科ページは進路選択の入口
大学のトップページは、大学全体の魅力を伝える場所です。一方、学部・学科ページは、受験生が自分の将来を具体的に考えるための場所です。
受験生は、ページを見ながら次のようなことを考えています。
- 自分が興味を持っていることを学べるか
- 授業や実習は自分に合いそうか
- どのような先生や学生がいるのか
- 学んだことを将来どう生かせるのか
- 似ている学科との違いは何か
つまり学部・学科ページには、情報を説明するだけではなく、受験生に学びの入口に立ってもらう役割があります。
そのため、ページを開いた瞬間に「この学部では、どのような世界が広がっているのか」が伝わることが重要です。
学部ページにおける“トビラ”とは
ここでいう“トビラ”とは、学部・学科ページの最初に表示される、メインビジュアルやメッセージを含む導入部分のことです。
本の表紙や章の扉絵のように、これから始まる学びの世界を印象づけます。
トビラには、単に学部名と写真を置くだけではなく、次の役割があります。
- 学部が目指していることを短く伝える
- 学びの内容を直感的にイメージさせる
- 他学部・他大学との違いを印象づける
- 続きを読んでみたいという気持ちをつくる
たとえば、看護学部であれば白衣姿の学生だけを見せるのではなく、人と向き合う姿勢や地域医療とのつながりを表現することも考えられます。
工学部であれば機械や設備だけでなく、学生が考え、試し、形にしていく過程を見せることで、学びの面白さを伝えられます。
最初の画面で伝えたい3つのこと
ページを開いたときに見える最初の画面には、情報を詰め込みすぎないことが大切です。
まずは、次の3つが伝わる構成を考えます。
何を学ぶ学部なのか
学部名だけでは学びの内容が伝わりにくい場合があります。短いメッセージや説明文を添え、研究対象や学びの方向性を分かりやすく示します。
どのような成長を目指すのか
知識や資格だけでなく、どのような力を身につけ、どのような人を育てたいのかを伝えます。
どのような雰囲気で学ぶのか
学生、教員、実習、研究、施設などの写真から、学びの環境や人との関わりが感じられるようにします。
受験生はページの最初ですべてを理解するわけではありません。大切なのは、「自分に関係がありそう」「もう少し見てみたい」と感じてもらうことです。
受験生の興味を深めるページ構成
トビラで興味を持ってもらったあとは、受験生の疑問に沿って情報を並べます。
学部・学科ページでは、次のような流れが考えられます。
学部の特徴を知る
どのような社会課題やテーマに向き合う学部なのか、学びの全体像を伝えます。
授業・実習を知る
授業科目の一覧だけでなく、特徴的な授業、実験、演習、フィールドワークなどを写真とともに紹介します。
学びの段階を知る
1年次から卒業まで、どのように専門性を深めていくのかを分かりやすく示します。
人を知る
教員、在学生、卒業生の声を通して、学びの雰囲気や成長の過程を伝えます。
将来を知る
取得を目指せる資格、進路、就職先、卒業後の活躍などを紹介します。
次の行動へ進む
オープンキャンパス、資料請求、入試情報などへ案内します。
この順番で構成すると、受験生は学部の印象から具体的な検討へと自然に進めます。
写真・コピー・色で学部らしさを表現する
学部・学科ページの印象は、写真、言葉、色の組み合わせによって大きく変わります。
学びの途中が見える写真を使う
集合写真や建物の写真だけでなく、学生が話し合っている場面、実験している様子、先生から指導を受けている姿など、学びの途中が伝わる写真を選びます。
抽象的な言葉だけにしない
「未来を創る」「可能性を広げる」といった表現だけでは、他大学との違いが伝わりにくくなります。
その学部が何を対象に、どのような方法で学び、社会とどうつながるのかを、具体的な言葉にします。
色には意味を持たせる
学部ごとに色を分ける場合は、装飾として使うだけでなく、ページ内の案内や学科分類にも活用します。
ただし、学部ごとに雰囲気を変えすぎると、大学全体としての統一感が失われます。大学の基本デザインを保ちながら、学部ごとの個性を加えることが大切です。
学科ごとの違いを分かりやすく見せる方法
同じ学部内に複数の学科やコースがある場合、受験生は違いを理解できず迷うことがあります。
学科名と説明文を並べるだけでなく、比較しやすい見せ方を取り入れます。
- 学ぶテーマを短い言葉で示す
- 主な授業や研究分野を比較する
- 目指せる資格や進路を整理する
- 向いている興味・関心を紹介する
- 在学生が学科を選んだ理由を掲載する
たとえば、「この学科では何を扱うか」だけでなく、どのようなことに興味がある人に向いているかを示すと、受験生が自分との相性を判断しやすくなります。
学科ごとの個別ページへ進む前に、一覧で違いを理解できるページを用意する方法も効果的です。
オープンキャンパスや入試情報へつなげる導線
学部・学科ページを読んで興味を持った受験生には、次の行動を分かりやすく案内します。
- 学部の模擬授業へ申し込む
- オープンキャンパスの日程を見る
- 大学案内や学部パンフレットを請求する
- 入試科目や選抜方法を確認する
- 在学生や教員のインタビューを読む
オープンキャンパスのボタンをページ下部に一つ置くだけでなく、授業紹介や学生インタビューなど、興味が高まる場所にも関連する案内を設置します。
ただし、行動を促すボタンを増やしすぎると、かえって選びにくくなります。ページ内で最も進んでほしい行動を決め、優先順位をつけることが大切です。
また、スマートフォンでも学科選択や申し込みがしやすいか、ボタンが見つけやすいかも確認します。
まとめ|学びの始まりを感じられるページへ
学部・学科ページは、カリキュラムや資格を説明するだけのページではありません。
受験生が学びの世界に入り、自分の興味や将来と結びつけながら、大学生活を想像するための入口です。
そのためには、ページの最初に“トビラ”となるビジュアルとメッセージを置き、
- 何を学ぶ学部なのか
- どのような成長を目指すのか
- どのような環境で学ぶのか
- 学科ごとに何が違うのか
- 興味を持ったあとに何をすればよいのか
を一つの流れとして伝えることが重要です。
見た目を華やかにすることだけが、学部ページのデザインではありません。写真、コピー、情報の順番、ページ間の導線を整え、受験生が迷わず理解できる状態をつくることが、本当の意味でのデザインです。
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